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痛くない麻酔【無痛麻酔】特集

歯医者さんは痛いから嫌い!

注射器


歯科治療の際には麻酔を打つことがありますが、これが結構痛いんですよね。

では、痛くない麻酔があるとしたらどうでしょうか?実はあるんです!

有名なものからあまり知られていないものまで、様々な方法を挙げてみました。
歯科治療が怖い人、必見です!




表面麻酔・笑気麻酔・静脈内鎮静法

表面麻酔ハリケイン

【名前】  表面麻酔
【効果】  ☆
【手軽さ】 ☆☆☆☆☆


表面麻酔を歯茎の表面に塗ることによって注射を刺すときの痛みを軽くすることが出来ます。

左の写真は「ハリケイン」という比較的多くの歯科医院で使われている表面麻酔薬ですが、これ以外にもシールを貼るタイプのものやスプレータイプのものなどもあります。

ちなみに、歯科医院側には表面麻酔を使う「義務」はありませんので、使うか使わないかは歯医者さん次第です。





笑気麻酔

【名前】  笑気麻酔
【効果】  ☆☆☆☆
【手軽さ】 ☆☆☆


笑気とは、正式名を「亜酸化窒素」というガス麻酔薬です。

鼻に笑気吸入用のマスクを装着して笑気を吸うことによって頭がボ~っとなり、痛みや恐怖感を感じにくくなります。

笑気麻酔は主に高血圧でストレスをかけたくない患者さんや障害を持つ患者さんなどに使われていますが、歯科恐怖症の人にも有効です。

笑気麻酔は保険適用可能なので、費用は3割負担で1000円程度です。

問題点は、笑気麻酔専用の機械が必要だということと、笑気だけでは十分な麻酔効果は得られないので通常の麻酔注射も必要だということです。





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【名前】  静脈内鎮静法
【効果】  ☆☆☆☆☆
【手軽さ】 ☆


静脈内鎮静法とは、鎮静剤や鎮痛剤を静脈内投与することによって、歯科に対する恐怖心や術後の痛み・腫れを軽減する方法です。

全身麻酔と違い、術中は意識がありますが、薬物の作用により恐怖心や痛みをほとんど感じなくなるため、歯科恐怖症の患者さんや嘔吐反射の強い患者さん、ストレスをかけたくない場合(高血圧・糖尿病・心臓病を患っている人など)、外科手術で術後の腫れや痛みを抑えたい場合などに使用されます。

静脈内鎮静法の効果は非常に高いのですが、基本的に麻酔医の管理が必要になるので費用は5~10万円ほどかかることが多く、また、治療後薬剤の作用が覚めるまで数時間待たなくてはなりませんので、通常の治療よりもかなり時間がかかってしまうというデメリットもあります。


電動注射器

オーラスター

【名前】  電動注射器
【効果】  ☆☆☆
【手軽さ】 ☆☆☆☆


麻酔の痛みを和らげるには、出来るだけ細い針を使ってゆっくりと麻酔液を注入することが必要です。しかし、針が細くなるとその分強い力が必要になり、力のコントロールがしにくくなります。

電動注射器を使えば、細い針でもゆっくりと麻酔液を注入することが出来るので、麻酔時の痛みを少なくすることが出来ます。

電動注射器にも色々なものがありますが、「オーラスター」(写真上)やアネジェクトという電動注射器が有名です。

本体価格が約5万円と比較的安価なので、使っている歯科医院も結構あります。







【名前】  ワンド(Wand)
【効果】  ☆☆☆☆
【手軽さ】 ☆☆☆


コンピュータ制御により麻酔液の注入を行なうという、電動注射器の最新版です。

私自身ワンドを体験した時には完全に無痛ではありませんでしたが、確かに通常の麻酔注射と比べると痛みは少なかったです。

本体価格が約20万円と高額のため、使っている歯科医院は多くありません。





バイブラジェクト

【名前】  バイブラジェクト(Vibreject)
【効果】  ☆☆
【手軽さ】 ☆☆☆


バイブラジェクトは、「ゲートコントロール説」という理論に基づいた機械で、毎分10000回振動するバイブラジェクト本体を注射器(電動注射器)に装着して使用します。

これも私自身体験しましたが・・・、痛い・・・。

8割の患者の痛みが軽減されたという論文もありますが、私は残り2割のようです・・・。
ちなみに、バイブラジェクトの値段は3万円くらいです。

「ゲートコントロール説」(1965年 Melzak-Wall)
組織内に高い振動を与えることによって末梢神経を刺激し、脳への疼痛伝導路を遮断することによって痛みを感じにくくするという理論。





シリジェット

【名前】  シリジェット(Syrijet)
【効果】  ☆☆☆☆☆
【手軽さ】 ☆☆


シリジェットは、高圧力のジェット噴流で麻酔薬を浸透させる「針が無い注射器」です。
一瞬圧迫感はありますが、チクッとするようなあの注射独特の痛みは全くありません!

シリジェットだけでは麻酔効果が十分では無い場合には通常の麻酔注射も併用しますが、先にシリジェットで麻酔がある程度効いているので痛みは感じません。

ただ、この注射器は30万円くらいします。
(ヤフオクなどでたまに中古が半額くらいで売られていますが・・・)


全身麻酔-歯科

全身麻酔

【名前】  全身麻酔
【効果】  ☆☆☆☆☆?
【手軽さ】 ☆


「ここまで煽っておいて、最後が全麻かよ!」

・・・と医療関係者には怒られそうですが(^^;)、患者さんの中には全身麻酔で治療できないの?という疑問を持っている人も多いようなので、紹介しました。

全身麻酔は、とにかく手術中の痛みは全くありません!

しかし、全身麻酔には呼吸抑制(呼吸が出来なくなること)などのリスクも伴うので、麻酔科医などの専門家が片時も離れず患者さんの状態を管理しなければなりません。

「歯科治療が怖いから全身麻酔でやって下さい!」というのは、家に出たゴキブリを始末するためにゴルゴ13を雇うようなものです。(そこまでしなくても・・・ということです)

ただし、インプラントや外科矯正など比較的大規模な手術を行う場合には全身麻酔で行なうこともありますし、重度のパニック障害をお持ちの患者さんにとっては全身麻酔が最後のよりどころとなる場合もあります。

ちなみに、全身麻酔の費用は5~15万円位です。


編集後記

いかがでしたか?
たかが麻酔と言っても、様々なものがあるということがお分かり頂けたのではないでしょうか?

ここで挙げたものはほんの一部で、他にも無痛治療の方法、無痛注射器などは山のようにあります。

また、麻酔が効くかどうかは麻酔法だけではなく患者さん側の条件もあります。
(例えば、炎症がある部位には麻酔が効き難いなど)

しかし、極論を言ってしまえば絶対に痛みがない方法はありません!
(全身麻酔の場合でも、麻酔が切れた後に痛みが出ることがあります)

痛い思いをしたくないのであれば、とにかく予防をしっかりとして虫歯や歯周病にならないこと。
また、出来るだけ早期発見・早期治療を行うことが必要です。

今現在、虫歯があるけど痛いのが嫌だから歯医者さんに行っていないというあなた。
少しでも痛い思いをしないようにするため、覚悟を決めて歯科医院へ行きましょう!



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