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良い歯医者さんを見つけるには?

「良い歯医者さんに治療をしてもらいたい」

歯科医師A


と、ほとんどの人が思っていることでしょう。
しかし現実には、あなたが思うような良い歯医者さんに治療をしてもらえているでしょうか?

そもそも、良い歯医者さんをどうやって見つければ良いのでしょうか?

今回は、良い歯医者さんを見つけるための方法について歯科医師の視点から考えてみました。
これから歯の治療をしようと思っている方は、歯科医院へ行く前にぜひ読んでみて下さい。




判断することが出来ない!?歯医者さんの技術

良い歯医者さんの条件としてまず考えられるのが、やはり「技術的に優れていること」です。
しかし、この「歯科医師の技術」を判断することは非常に難しいのです。

例えば次のような場合、どちらの歯医者さんのほうが技術的に優れているとおもいますか?


【歯科医師A】

歯科医師A

治療にかかる時間が長く、治療後に痛みが出た。
治療費も高く、患者は少ない。



【歯科医師B】

歯科医師B

治療があっという間に終わり、治療後の痛みも無い。
治療費も安く、患者さんも多い。



ここで書いた治療にかかる時間、治療後の痛み、治療費、患者の数などは、多くの一般の人が歯科医師の良い・悪いを決めるための判断基準にしているとされているものです。

この点だけで考えると歯科医師Bの方が良い歯医者さんのように思えますが、歯科関係者のひとに「技術的に優れているのはどちらの歯科医師だと思いますか?」という質問すると、ほとんどの人が「分からない」と答えるはずです。それは何故なのでしょうか?


歯医者さんが考える、技術的に優れた歯医者の条件とは?

歯科関係者のほとんどが「技術的に優れているのはどちら歯医者か分からない」と答える理由は、実は技術的に優れているかどうかを次のような基準で判断しているからなのです!


【歯科医師A】

歯科医師A

治療にかかる時間が長く、治療後に痛みが出た。
治療費も高く、患者は少ない。


【歯科関係者の見方】

丁寧に治療を行えば、治療に時間がかかるのは当たり前。

治療後に痛みが出るのは珍しいことではないし、出来るだけ歯の神経を残そうとしたからだとも考えられる。

ちゃんとした治療をしようと思ったら1日何人も患者を診ることは不可能なので患者数は少なくなり、治療費が高くなるのも当然。

しかし、もしかしたら治療費目当てで必要以上の治療を行っているヤブ医者かも・・・。




【歯科医師B】

歯科医師B

治療があっという間に終わり、治療後の痛みも無い。
治療費も安く、患者さんも多い。


【歯科関係者の見方】

治療があっという間に終わるということは、手を抜いているから?

特に保険治療は丁寧に治療をしようが、適当に治療をしようがもらえる報酬が同じなので、手を抜いている可能性が高いかも!?

また、治療費が安いということは患者1人当たりの利益が少ないので、医院の経営のためには1日に多くの患者を診ることがどうしても必要になり、治療に時間がかけられない=手を抜かざるを得なくなってくるのでは?

治療後の痛みがないのは、さっさと歯の神経を取ってしまったから?

しかし、もしかしたらもともと簡単な治療だったのかも?


良い歯医者さんを見極めるためのポイント

1.治療内容や質問に対して、しっかりと説明してくれる

良い歯医者さんの条件として、最も重要で分かりやすいものです。
これが最も重要な判断基準となる理由は、次の通りです。
  1. 説明をしっかりと行う時間がないと言う場合には、当然治療をしっかりと行う時間があるのかどうかもあやしい。治療時間を短縮するため、適当な治療となる可能性が高くなる。
  2. 良い治療を行うためには、患者さんの協力を得ることが絶対に必要。そのため、良い治療を行おうと思ったら、必然的に患者さんに治療内容を説明する時間が長くなる。
  3. 患者さんが質問したら怒り出すような歯医者や、専門用語を連発して煙にまこうとする歯医者は論外。質問に答えられるだけの知識がないという可能性もある。



2.これまでの治療実績

次に参考になると思われるものは、その歯医者さんの治療実績=経験です。

治療実績というのは、例えば今までに何人の矯正治療をしたことがあるとか、何本のインプラントを埋入してそれが何年持っているのか・・・というようなことです。

たとえ年輩の歯医者さんでも、これらの治療を1度もしたことがない、または最近始めたばかりだというのでは治療実績があるとは言えません。

治療実績に関しては歯医者さんに直接聞くか、歯科医院のホームページなどに書いてある場合もありますので、それらを参考にすると良いでしょう。



3.専門医(認定医)・指導医

専門医、指導医というのは、学会が認定します。認定条件は各学会ごとに異なりますが、ほとんどの場合技術をしっかりと評価している訳ではありません。

しかし、専門医や指導医を持っていればある程度の勉強をしているという確率は高くなります。

特に、指導医になるためにはかなり様々な条件を満たさなければならないので、その分野(日本歯周病学会指導医なら歯周病に関して)の深い見識がある可能性は高くなります。

⇒参考:「専門医・認定医の裏」



4.従業員の態度

本当に患者さんのことを真剣に考えている歯科医院は、受付や衛生士などの従業員教育もしっかりと出来ているものです。

また、従業員の態度には少なからず院長の考え方が反映されていますので、従業員の応対を見ることでそこの歯科医院のスタンスをうかがい知ることができます。



良い歯医者さんを見極めるためには、上記のようなポイントに注目してみると判断がしやすくなるのではないでしょうか?

次に、良い歯医者さんを見極めるためのポイントにはならないものと思われるものを挙げてみたいと思います。


良い歯医者さんを見極めるためのポイントにはならないもの

良い歯医者さんを見極めるためのポイントにはならないと思われるものを挙げてみました。



1.「○○矯正歯科医院」、「△△インプラントセンター」などの看板

実際には一度も矯正をしたことがなくても、保健所に届出さえ行えば「矯正歯科」の標榜をすることができます。

また、インプラントや審美歯科などの標榜は医療法で規制されているので、厳密には違法です。
(ホームページ上では可能だが看板などはNG)

参考:標榜可能な診療科名・・・歯科、矯正歯科、小児歯科、歯科口腔外科



2.出身大学

全国には29の歯科大学・歯学部がありますが、出身大学と歯科医師の技術との関連性はありません。なぜなら、大学で教わることは本当に基本的なことだけで、実際の歯科治療に関しては、大学を卒業後自分で勉強する必要があるからです。



3.知人、インターネットなどの口コミ

歯医者さんや歯科関係者など、歯科に詳しい人の口コミは非常に有効だと思いますが、そうではない場合の口コミはほとんどあてになりません。

先生がやさしいとか、医院がきれい、スタッフの対応が良いなどといったことに関しては参考になりますが、これらは治療技術とはほとんど関係ありません。
(良い歯科医院の基準の一つではあるのですが、今回のテーマは「技術」なので除外しています)

また、インターネットの口コミ情報に関しては、自作自演が非常に多いことが問題です。

⇒参考:歯科医院口コミサイトの裏(裏歯科情報)



良い歯医者さんを見つけるということは、患者さんが最初に行う必要があり、それでいて最も大切なことです。これで歯の運命が決まると言っても過言ではありません。

今の日本では、一般の人が良い歯医者さんを見つけるのがなかなか難しいというのが現状ですが、これからは情報公開も進むでしょうし、当サイトでも良い歯医者さんを探しやすくするための環境を作っていきたいと思っています。

ただ、何よりも大切なことは、「良い治療をする」ことではなく「良い予防をする」ということです。

歯科についての知識を得て予防の意識を高め、「予防に力を入れている歯科医院」を見つけることができれば、あなたの歯が一生健康に保たれる確率がグ~ンと上がることでしょう!


※情報の広場の「良い治療を受ける方法」でも、別の視点から詳しく説明しています!
  興味がおありの方は、ぜひこちらもお読み下さい!


  ⇒参考:「良い治療を受ける方法」



良い歯医者さんを見極めるためには、上記のようなポイントに注目してみると判断がしやすくなるのではないでしょうか?

次に、良い歯医者さんを見極めるためのポイントにはならないものと思われるものを挙げてみたいと思います。



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