保険点数、診療報酬基準点数



保険点数(診療報酬基準点数)とは、保険で治療をする際に「この治療は何点」と国によってあらかじめ決められている点数のことです。

例えば、一番最初に歯科医院に行ったときには「初診料」というものがかかるのですが、これは180点と定められています。(初診料は2008年度の保険改正で182点になりました。)

保険点数は「1点=10円」なので、180点=1800円ということになります。

しかし、この1800円をそのまま患者さんが支払うのではなく、これに保険の自己負担率をかけた料金を支払うことになります。

つまり、保険の自己負担率が3割の場合には、

1800円×0.3=600円

が、患者さんが実際に支払う金額となります。


保険点数があらかじめ決められているということは、どこの歯科医院に行っても料金がほとんど一緒だということで患者さんには安心なのですが、大きな問題もあります。

それは、丁寧に治療を行っても適当に治療を行っても、治療が上手くても下手でも、歯科医師のもらえる報酬が一緒だということです。

つまり保険でがっぽり稼ごうと思ったら、とりあえず患者受けが良いように愛想だけ良くしておいて、後は手抜き治療で数をこなす・・・というのが一番だったりします。

また、保険点数はアメリカなどの歯科先進国と比べると約10分の1という超低価格に設定されていますので、これでしっかりと治療を行うと確実に赤字になってしまいます。

そのため、どうしても保険ではスピードや手順の省略が必要になり、理想的な治療を行うのが難しい…といった問題もあります。






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