第14暴露 「歯学博士の裏」
今回は、歯学博士についての裏情報です。
「歯学博士」といっても一般の人にはピンとこないと思いますが、歯科医院のホームページの院長紹介などを見ていると、よく目にすることがあると思います。
今回は、この歯学博士とは何なのか?ということを、裏情報も交えてお伝えしたいと思います。
歯学博士(今は「博士(歯学)」と表記されます)を取得するには、最低でも大学院に4年、場合によってはもっと長期に渡って在籍し、学会で発表をしたりしながら最終的に論文を書き上げて提出し、その論文が学位論文として価値があるものだと認められれば、学位取得=博士(歯学)と認定されます。
ですので、博士(歯学)には、
「十分な学力と見識を有していることの証明」
としての意味が、「本来は」 あります。
なぜ「本来は」なのかというと、歯学博士には裏の取得ルートも存在するからです・・・。
「甲と乙:過程博士と論文博士」
歯学博士=博士(歯学)を取得するには、2つのルートがあります。
1つ目は、上記に挙げたように大学院に長期に渡って在学し、学位論文を書き上げて認定を受ける方法で、これを「甲」と言います。
この甲で取った博士号のことを、「過程博士」と言います。
一方、大学院にはほとんど行かず、一般の歯科医院に勤務しながら論文だけを提出して学位を取得するという方法もあり、これを「乙」と言います。
この乙で取った博士号のことを、「論文博士」と言います。
学位を取ろうと思って大学院に進むと、その間は給料が無いどころか、むしろ学費を払わなければなりません。(週に数回、開業医でアルバイトをすることは可能です)
しかし、乙の場合には普通に勤務して給料はもらえますし、大学院の学費も払わなくていいことだらけ!
・・・ともいかず、その分、論文の審査が厳しくなるというデメリットがあります。
ところが!
この論文をゴーストライターが作る場合があるんです!
ゴーストライターにお金を払って論文を作成してもらい、自分はその論文を提出するだけで学位をもらう・・・。
つまり、学位を金で買うわけです。
歯学博士=博士(歯学)は、もともとは十分な学力と見識を有していることの証明としての意味を持つべき資格なのですが、正当な方法で学位を取ったのか、学位をお金で買ったのかの見分けが付かないという大きな問題があるため、現実的には学位を持っていたとしても、ちょっと自慢できるくらいでほとんど役には立たない・・・というのが現状です。
しかも、大学院に行く人は始めから学位を取る目的で行く人もいますが、良い就職先が無いからとりあえず大学院に行っておこう・・・という人も少なくなく、学位は取ったけど就職先は無い・・・なんていうこともけっこうあります。
開業医の先生からすると、大学院に残っていた先生は、「勉強は出来るけど手が動かない、患者としゃべれない奴が多い」という認識が少なからずありますので、学位を持っていたからといって就職で有利になるということもほとんどありません。
歯学博士=博士(歯学)はよく、
「足の裏の米粒」
と揶揄されますが、その意味は、
「取って取れないことはないが、取っても食えない」
という意味です。
ちなみに、アメリカでは「学位を金で買う」ということが日本よりもさらに蔓延していて、非常に大きな社会問題になっています。
歯科医師というのは、「匠」であると同時に「研究者」でもあるべきだと思います。
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」
ということわざもありますが、この「歴史に学ぶ」というのがいわゆる研究ですね。
全く歴史に学ばずに経験にだけ学んでいる歯医者がいたとすれば、その歯医者が一人前になったとき、振り返ると後ろに数多くの犠牲者が・・・。
そうならないためには、過去の研究データや論文などから過去を学び、より良いと思われるものを選択していくということが必要なのですが、これを実践した医療のことを、
「EBM」 (Evidence Based Medicine:根拠に基づいた医療)
と言います。
歯学博士の学位も、
学位を持っている=EBMを実践している
というようなはっきりとした目安になるのであれば、今よりも世間の評価は高まると思うのですが、残念ながら今の状況では、ほとんど参考にはなりません。
最後に、学位をお金で買っている人はあくまでも一部で、大部分の人はちゃんと自分で努力をして学位を取得していますので、「歯学博士」=「金にものを言わせる悪い奴!」というわけではありません。
これは学位だけに限りませんが、一部の心無い人のために、真面目にやっている人が馬鹿を見る・・・
まさにこの典型が、歯学博士=博士(歯学)にも現れているような気がします。
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